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◉◯◉メンタル救世主◉◯◉

精神疾患専門の訪問看護師をしている夫婦のBlogです。

Kちゃんとのストレスの日々から見えた私の進む道①

週三回夕方、あのパーキングに停め緩やかな坂を少し登りオートロック

「306」を押す。

この一連の動作が辛くて辛くて。

そこから毎回2時間弱、板張りに正座をして彼女の話を聞く。

訪問看護ステーションで働き始めた初日。

所長がKちゃんの話をしたのが、彼女を知る初めての出来事でした。

「そのうち入ってもらうことになるけど、25歳の女の子で境界型パーソナリティ障害何だけど・・・結構大変でね。ほとんどのスタッフがNGになっててね、今僕と他2人だけなんだよ。本当に・・・難しくってね」

境界性パーソナリティ障害はもちろん聞いたことはあったけど、病棟で働いているときはほとんど出会うことがありませんでした。

1か月経ちある程度エリア内が一人で回れるようになった頃、

先輩が「そろそろKちゃん入ろうか、私も彼女が続くとしんどくって。新しいスタッフ受け入れてくれたら負担も減るわ」

なんか、前評判だけで怖い・・・

初めてそのマンションの前に着き、先輩から

「言葉遣いは細心の注意を払って、話し出すタイミングも間違っちゃダメ。Kちゃんのタイミングがあるから絶対見逃しちゃダメ。正座を崩すときも注意して。言葉の端々を揚げ足とってくるから言葉はしっかり選んで話してね。あの子は・・・悪魔ちゃんだから・・・」

と言われました。

その先輩は、入社時から同行訪問にずっと付いていてくれた先輩で、

「yomeさんは精神科経験があるだけあって対話が上手ね。勉強になるわ」と言ってくれていたにもかかわらず言われた注意事項・・・普通の対話じゃダメなんだってことは理解して「306」を押している先輩の横で気合いを入れました。

少し低めの声で「どうぞ」と聞こえロック解除。エレベーターで3階へ上がりインターフォンを押すと1分は待った。

かなり華奢な体格で色白肩くらいまでの茶髪でつり目の女の子がラフな格好で出迎えてくれました。

細くつり上がった目が先輩が言う「悪魔ちゃん」にちょっとリンクして感じました。

初めましてyomeです。と挨拶をすると、

「はい。しばらく玄関で待っていてください、中を少し片付けてきます」とさらに1、2分玄関で待たされ、中に通してもらうと綺麗に片付いたワンルーム。板張りの床に三人で正座し彼女のタイミングで

「よろしくお願いします」と一礼する決まりらしい。

先輩はメモを出しKちゃんが話し出すのを何も言わずに待っている。

Kちゃんは少し斜め上を見ながら話し出し、内容は他者批判。主に母親に対する批判を次々に話し出し、かなり自己中心的な内容ではあるけれども、先輩は頷き時折おうむ返しをする程度。

話が一区切りつくと「・・・なんですが、どう思われますか?」となる。こう聞かれるまで話し出さないのがルール。

先輩は、本人が求める答えを知りながら肯定しやんわりと否定していました。

Kちゃんは大方求めていた答えに近かったのか、納得した様子で私に

「これは新しい人皆さんに聞いているこたなのですが。なぜ訪問看護師を選ばれたのですか?」

まるで面接官のような質問に、就活の大学生の気持ちで回答すると「わかりました」と次の話に移りました。

それから1時間正座を崩すことなくKちゃんの話は続き。

内容は崇拝するマイケルジャクソンの話になったりと和やかな時間もありました。

しかし、この空気感・・・ストレスフルや!!!

これを週に三回は過酷だ!!!

 

それを考えていると切り上げのタイミングだったようで「ありがとうございました」と三人で頭を下げ、退出。

 

エレベーターに乗った途端、先輩と二人抜け殻のような状態で

へたり込み「これがKちゃんなのよ・・・」という先輩の声に頷くのが精一杯でした。

 

彼女との出会いはこの辺で・・・つづく

 

[yome]